データ提供について

マテリアル先端リサーチインフラ(ARIM)事業では、先端研究設備の共用とデータ共用インフラの構築を推進しています。
ARIM事業(データ提供あり)の利用者は、共用設備で試作したデバイスプロセス(プロセスデータ)、また共用設備(例えば、電子顕微鏡、組成分析、構造解析、プロファイラーなど)からの出力データ(計測データ)をデータ蓄積・共用サービス(RDE)に登録して頂きます。RDEに登録されたデータは、ARIMシステムまたはARIM事業で作成したプログラムによって構造化されて蓄積されます。構造化データは、最大2年間の非共用期間の後に広域シェア対象となり、ARIMデータポータルにおいてデータ利活用を目的としたデータ共用サービスに供されます。データ登録方法については、「加工・デバイスプロセス」と「計測・分析」で異なります。
データ登録と構造化の概要につきましては、ARIMデータ構造化システムをご参照ください。
ARIMデータ構造化システムARIMデータ構造化システム.pdf
加工・デバイスプロセス領域の利用者は、装置利用前までに、利用者のプロセスデータ(全体のフローデータ、関連ステップのレシピデータ)を「プロセス作成ツール」に入力して頂きます。プロセス作成ツールへの入力データは、装置利用後に(利用確認において)ナノハブの一時ファイル保存領域にデータ出力されます。出力データはタスクスケジューラによって自動的にRDEにデータ登録され、RDE上で構造化されます。また、CADデザイン、顕微鏡、膜厚、プロファイル、組成分析などのデータについては、利用者の差し障りのない範囲で関連ステップ(構造化データ)の参考データとしてRDEに登録していただきます。
計測・分析領域の利用者には、電子顕微鏡、組成分析、構造解析などの計測データをRDEに登録して頂きます。装置利用後、早い時期に利用者によるデータ登録を基本としていますが、利用形態やデータサイズによって、ナノハブスタッフが代理登録する場合もあります。
①DICEアカウント作成 ※利用者
DICE(ダイス)は物質・材料研究機構(NIMS)がデータ中核拠点(MDPF)として整備を進めているデータプラットフォームであり、ARIMのデータ蓄積・共用システム(RDE)はDICE上で運用されています。RDEの利用にはDICEアカウントが必要です。設備利用管理システムにおいて事前にユーザー登録を行った後、DICEアカウントを作成してください。
作成方法につきましては、RDEの操作手引きをご参照ください。ただし、既にDICEアカウントをお持ちの場合は作成不要です。
RDEの操作手引き(簡易版マニュアルVer.5.0.0)
RDE操作手引き ver5.00.pdf
②課題申請・課題ID発行 ※利用者
DICEアカウント作成後に課題申請をしてください。
課題申請の方法につきましては、ご利用の流れをご確認ください。
③RDE初期設定
(研究チーム作成・データセット開設)
RDEにデータ登録を行うためには、事前にRDE上で研究チームの作成、データセットの開設が必要になります。これらの設定作業は、課題ID発行後に自動的に処理されますので、利用者側での作業は不要です。
加工・デバイスプロセスの利用者が研究チームのメンバーを追加(削除)したい場合、設備利用管理システムにおいて課題利用者を追加(削除)してください。RDE上のメンバーリストは一定の間隔で同期されます。もし2営業日が経過してもメンバーリストが同期されない場合、ナノハブ事務局までお知らせください。
一方、計測・分析の利用者の場合は、利用者本人がRDE上で追加(削除)することができます。
追加方法につきましては、RDEの操作手引きをご参照ください。
RDEの操作手引き(簡易版マニュアルVer.5.0.0)
RDE操作手引き ver5.00.pdf
④A-1 プロセスデータ入力
(プロセス作成ツール) ※利用者
加工・デバイスプロセス領域の利用者は、装置利用前までにプロセス作成ツール(Process Flow Assist Tool)でプロセスデータを入力して頂きます。プロセス作成ツールは、設備利用管理システム上の「Process Flow」タブから起動します。なお、プロセスデータは一から入力する必要はなく、ライブラリ内の参考データをベースにして適宜修正して作成できる仕組みになっており、利用者への負担軽減が図られています。
プロセス作成ツールの使用方法につきましては、マニュアルをご参照ください。
プロセス作成ツール・マニュアルuserguide_pft1_0.pdf
④A-2 装置利用
通常どおりに装置をご利用頂けます。プロセス条件などを変更した場合には、プロセス作成ツールのデータについても併せて修正してください。
④A-3 プロセスデータ出力
装置利用を終えて、当日使用した装置時間と消耗品をナノハブスタッフに申告した後、プロセス作成ツールに入力された関連フローデータ、当日処理したステップのレシピデータをファイル出力します。出力ファイルは、セキュリティで保護されたストレージに一時保存されます。データ出力作業についてはナノハブスタッフがサポートを行いますのでご安心ください。
④A-4 プロセスデータの登録・構造化(RDE)
前ステップで出力されたプロセスデータは、タスクスケジューラによって自動的にRDEにデータ登録され、さらにRDE上で構造化されます。利用後2営業日が経過してもRDE上にデータ登録されていない場合は、ナノハブ事務局までお知らせください。
④A-5 参考データの登録
(RDE) ※利用者
CADデザイン、顕微鏡、膜厚、プロファイル、組成分析などのデータについては、関連ステップのプロセスデータが構造化された後、参考データとしてRDEに登録して頂きます。ただし、参考データについては構造化処理が行われず、非共用期間の終了後に広域シェアでそのまま公開されますのでご注意ください。
RDEでの参考データの登録方法につきましては、RDEの操作手引きをご参照ください。
RDEの操作手引き(簡易版マニュアルVer.5.0.0)
RDE操作手引き ver5.00.pdf
④B-1 装置利用
通常どおりに装置をご利用ください。
④B-2 計測データの登録・構造化
(RDE) ※利用者
計測・分析領域の利用者は、電子顕微鏡、組成分析、構造解析などの計測データをRDEに登録して頂きます。各装置の生データをRDE用データ変換ツールで処理した後、利用者ご自身でRDEにデータ登録してください。
登録方法につきましては、RDEの操作手引きをご参照ください。
RDEの操作手引き(簡易版マニュアルVer.5.0.0)
RDE操作手引き ver5.00.pdf
⑤データ共用(ARIMデータポータル)
RDE上で構造化されたデータは、最大2年間の非共用期間(エンバーゴ期間)の後に広域シェアとなり、ARIMデータポータルにデータ共用サービスに供されます。なお、非共用期間は正当な理由があれば申請により1年間に限り延長することができます。
ARIMデータポータルの概要につきましては、ARIMデータポータルをご参照ください。
ARIMデータポータルARIMデータポータル.pdf